EDM-19 ハロプロとアプガそしてStereo Tokyo。EDMの系譜
アイドル横丁で3番地のトリ前&大トリを任されたStereo Tokyo。2日(土)はStereo Tokyoとアップアップガールズ(仮)で泡パーティーとなっています。アプガはEDMを武器の一つに使っているグループなので、主催者側としては両者を競わせて盛り上げようとしているのかもしれません。相手にとって不足なし。
ということで、アイドル夏の陣の開戦直前。改めてアイドルの歴史におけるEDMを振り返ってみましょう。
※去年のアイドル横丁。Stereo Tokyoのライブでテンション上がった船木・浅倉研修生ヲタさん。
※「ANTHEM」MVにエキストラ参加したモーヲタレジェンド、「亜依国精神」のピストルさん(左下)
さて、アイドルシーンにおいて最初にEDMにアプローチしたのはモーニング娘。でした。2012年の「恋愛ハンター」からダブステップを本格導入。「フォーメーションダンス」とともにEDMは新生モーニングの代名詞になりました。代表作は「one・two・ three」(12年)、「わがまま気のまま愛のジョーク」(13年)、「what is love?」(14年)です。
アレンジャーは大久保薫。Base Ball Bearの小出祐介氏との対談によれば、2012年からのEDM路線は、特につんくから指示があったのではないそうです。(「完全在宅主義者」、BLT2014年1月号)
大久保「(「one・two・ three」は)音数を少なくしているから、その分、音圧を稼げるっていうのはあると思いますね。あと、最初はやりすぎかなと思っていたんですけど、全部の音にサイドチェインをかけてみたんですよ。で、やってみたら自分にとってもそこが自然と体が動くポイントになっていて。おっ、きたきた!って(笑)。その後、試しにサイドチェインを外してみたら、やっぱり体が動かなかったんですよね。初めてMVを観た時に、あ、この感じ楽しいなって実感しました。」
小出「振付も絶妙でしたよね。やはり、ダブステップで行こう!とかEDMでやっていこうとか、そういう指示があったわけではないんですよね。あくまでも、大久保さん的に自分の体が動く、ノレる自然な流れに従ったらこうなった、と。」
大久保「自覚的ではないにせよ、新しいものを取り入れていこうっていう考えがあったんだと思います。少しずつ取り入れて、それがいい形で噴出して今の時代の流れや空気感に合っていたのではないかな、と個人的には感じますね。」
モーニングのEDM路線には、早稲田でYMT56を結成していた水江Pの琴線も揺さぶることになりました。
とりあえず恋愛ハンター以降のモーニング娘。が本当に凄いから、昔のハロプロブーム以降まったくみてないっていう人はみなきゃダメだよ。ちなみに昔Berryz工房の菅谷梨沙子が好きだったっていう人はそのままみないほうがいいと思うよ。http://t.co/clm0aCn7!
— F.Mizue (@FumitoMizue) 2013年1月14日
初めて「ジャケ買い」したCDは「カレーライスの女」、中学生時代に使ってたシャンプーはティセラな水江青年の、ハローへの帰還です。
僕がちゃゆから商品を受け取ってる瞬間の写真だ!「お肉とタレとご飯が合う合うー!あとは炭火感がすごかったです!」っていうテレビ用のコメントも用意してたんだけど特にきかれませんでした。 pic.twitter.com/ZpcpvYwc
— F.Mizue (@FumitoMizue) 2013年2月1日
今日のさゆのブログにおれの写真でてる!ハートで隠してプライバシーに配慮してくれたんだね!ありがとう、ちゃゆ。けど僕は2ちゃんねるでよく晒されてる著作権フリー素材だから大丈夫だよ。でもかわいいハートで隠してくれてありがとう。これがだーいしだったらダサくなってたね。ありがとう。
— F.Mizue (@FumitoMizue) 2013年2月1日
すべては道重さんのおかげです。
なお、2015年のMARQUEE、111号では、プロデューサーとなった水江P自身がモーニングについて触れています。
ーEDMとアイドルを直結させたのは、BABYMETALがメタルとアイドルを直結させたのと同じ発想だと思うんですが、なぜメタルじゃなくてEDMだったんですか?
「単純に(どこも)やってないから。(中略)”イジメ、ダメ、ゼッタイ”とか本格的なメタルを志向していて、メタル本職の人でも聴けるような楽曲のクオリティーを持ってる。EDMに関して言うと、モーニング娘。がダブステップをテーマに2、3年前やってたけど、それはJ-POPの中のEDMで、ダンスミュージックをしっかり聴く人からしたら全然物足りない。ということで本格的にこれをやってるところは実はないのかなと」
以前の記事で、Stereo Tokyoの誕生についてPerfumeのカウンターパートとして考察しましたが、モーニングのEDM路線の先鋭化、ということも大事な要素だと考えています。
さて、EDMを武器にする、もう一つの猛者がアプガであります。アプガはハロプロ研修生をクビになった子達で結成されたという出自であるため、ハングリー精神・闘争本能の高いグループです。ライブでの盛り上げにも定評がありますね。
モーニングが「恋愛ハンター」でダブステップを本格導入したのが2012年4月ですが、アプガも同年11月に「UPPER ROCK」を発表。プロデューサーはmichimoto氏であり、制作陣もハロプロとは異なるのですが、影響を受けてる面はあるのでしょう。
主に参考にしてるのはスクレリックスと指摘されています。
「 (仮)は返すぜ☆be your soul」(14年4月)。これも相当ゴリゴリです。
んで、最新シングル。あまりにチャライほうに特化した「パーリーピーポーエイリアン」、これはたぶんライブでは相当の威力を発揮するでしょう。
こうして改めて書いてみると、やはり明日のアプガとの泡パは、主催者側から用意されたEDMでの対バンというアングルを感じますね。もう一度言いますが、相手にとって不足なし。去年のアイドル横丁で名を上げたStereo Tokyoですが、あの時のパフォーマンスより、現在は控えめに言っても千倍ですので、大いに盛り上げさせていただきます。
こちとら、天下取るまで戦闘あるのみ。
アイドル横丁のStereo Tokyo出演は、
7/2→13:40-13:55・18:25-18:45
特典会 15:30〜 Hレーン
7/3→12:10-12:25・18:50-19:10
特典会17:10〜 Fレーン
なお、明日の横丁、同一時間にEDMでこれからやっていこうとする妄キャリさんがおりますけど、EDMでやっていくつもりなら、死ぬ気で来てくださいね。半端はダメよ。
音楽が好きな方、楽しいものが見たい方、騒ぎたい方、どなたも歓迎。特に、ハロのEDMが好きなハロヲタさんなら今のStereo Tokyoを見逃すのはもったいない!Pも、メンバーの西園寺さんもさゆヲタなんで、ご贔屓にしてください。
アイドル横丁、Stereo Tokyoの夏の陣をお見逃しなきよう。